アレルギー性鼻炎の弁証論治

今日は、遼寧中医薬大学、新薬開発センター長の孫科峰教授は
中医学の方法でアレルギー性鼻炎の治療に関して講義をしてました。
 診断ポイント、この病気の病理病因の特徴、治療要点、
 存在問題、新しい治療方法の開拓などについて詳しく説明してくれました。
 受講者たちは非常に満足しています。
 
 これから、アレルギー性鼻炎に関して彼の考え、
 臨床の諸問題の解決方法などをシリーズで紹介する予定です。
 
 

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遼寧中医薬大学に着きました

 前日におかげさまで瀋陽、遼寧中医薬大学を訪問し、
 臨床研修の手配とアレルギー鼻炎の共同研究に関して、よく話し合いました。
 
 中医学理論を基づき、花粉症への治療の即効性を持ち、
 
体質改善もできる標本兼治の方法を探求するために、
 努力していきたいと考えています。
 
 明日に臨床研修訪問団が瀋陽に着く予定です。
 
 中医薬学の不妊症の治療を中心にして研修します。 

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張景岳先生の教え

張景岳先生が≪類経図翼≫で「学医不学易、必謂医学無難。・・・・
抑孰知目視者有所不見、
耳聴者有所不聞、終不の免一曲之陋」と、
書かれています。
 

この意味は、医学を勉強して易学を勉強しなければ、
必ずと言ってよいほど「医学は簡単だよ」というのです。
恐れ多い発言ですね。

 
しかし、誰もが「目と耳」に問題がなくても
見えずに気付かないことがあれば、
聞けずに気付かないことがあります。

このことは自分の習慣、知識の不足、
経験の乏しさにより過ちを犯すことがあることを伝えています。 

例えば、「ため息」の症状に対して
多くの場合で
肝鬱として考えますが、気虚にもこの症状があります。
 

もし気虚の患者に逍遙散を使用したら
気虚の病態がますます酷くなると考えられます。

 
臨床では複雑な病証が数えきれないほど多くあると思います。

張景岳先生が、「自己満足はだめだぞ!じっくり勉強しなさい。」と、
弟子たちに叱咤激励しているのだと私は理解しました。

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竜胆瀉肝湯の服用で黄膩苔が厚みを増した?

竜胆瀉肝湯の服用で黄膩苔が厚みを増した症例 

8
23日の症例検討は、
中国の雑誌に発表された誤治による症例を紹介し、
誤治による臨床現象について皆さんと論議しました。

症例の内容は以下の通りです.
68歳の患者、指の関節痛で受診。
来院時の舌苔は黄膩苔が酷く竜胆瀉肝湯を使用しました。
服用後、痛みは良くならず黄膩苔は厚みが増した為、
湿熱が酷いと判断し、更に清熱と利湿剤を加えましたが
黄膩苔は変化せず指の痛みも変わりませんでした。 

「なぜ、黄膩苔が変化しなかったのでしょうか。」
参加者に質問をしました。
考えられる原因には脾気虚、血虚、寒湿、腎陽虚の可能性があると
意見がありました。
 
そこで、それぞれの可能性について真実か否かを確認するのに
自分の考えを否定する方法を試みました。
これは自身の考えを肯定するのではなく否定することで
自分の弁証が正しいか判断する高度な方法の一つです。

 
例えば、脾気虚の患者が竜胆瀉肝湯を服用した場合、
どのような症状が見られるか。
必ず現れる症状は何か。など・・
最後に皆さんが納得できるような結論を見つけました。 

臨床では常に誤診は「つきもの」です。
誤りがあれば早く気づき正しく是非し、
患者の苦痛を解消することが臨床講座の目的でもあります。 

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難病と臨床講座

8月の臨床講座では「痿証」の講義を行いました。
あまりご存じでない方もおいでになるかも知れませんが、
「痿証」の講義を選んだ目的は二つの理由があります。

 
一、「痿証」の診断この病気は診断が難しく臨床では見逃す恐れがあります。
病気全体を把握しにくい特徴があり隠れるようにゆっくり病気が進行します。
高齢者、また青少年にも発症がみられる現実を踏まえ中医学の立場から
病気の発展プロセス・診断のポイント・
病理要点の把握が必要です。

 
一、治療原則痿症は筋肉が無力になることが主な症状です。
無力感やだるいといった臨床表現によって「補気」による治療を
施すことがありますが、
補気だけでは治療に誤りが生じることが考えられます。

また、補気剤や肝腎虧虚の方剤が単独で効果が得られない場合の
工夫すべき点や注意点を説明しました。 

過去の老師による痿証治療の経験から
朱丹渓や孫一奎など二人先生の理論を紹介し、
補腎治療の原則・陰陽のバランスの具体的な症例から
より深く理解できればと紹介しました。 

二千年に渡る痿証の中医臨床記録から
ASL病などの病気の進行は食い止められのではないかと期待しています。
漢方薬を活かす治療が試みられるよう努力していきたいと思います。

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ワクチンが不足、中医学の出番?

~新型インフルエンザ・ワクチンの輸入へ~厚労省表明。

1500
万人~2000万人分のワクチンを輸入で賄う考えを明らかにしたそうです。
患者の受け入れ設備の整備やワクチン購入費用として
207億円を計上したと報道されていました。 

この報道を聞いて個人的な意見を述べたいと思います。

1
 ワクチンには一定の効果があります。
しかしワクチンのなかった長い歴史の中で中医学は伝染病とも闘ってきました。
この経験を生かした予防方法を皆さんにも理解をして欲しい。 

2
 ワクチンによる副作用が昨年に比べて多く発生していると聞きました。
まだ実験を終えないワクチンの投与に不安を覚えます。
予防効果が期待できる中薬の存在を認知して頂きたい。 

3
 漢方薬の予防と治療に予算を計上して頂きたい。
日本では、中医学に精通する漢方専門店と医師は少なくありません。
このような人材を生かせば予防対策にプラスになるでしょう。 

4
 すでに流通している漢方薬を効果的に活かす。
既に日本では、銀翹散、板藍根、白虎加人参湯、西洋人参、
かっ香正気散が流通しており、弁証論治の能力があれば
インフルエンザの予防や早い段階の治療に効果が得られます。 

医療を管理する立場の方々には、
広い見識を持って頂けることを願っています。 

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精気を蓄えインフルエンザを退治!

黄帝内経の原点である
易経では「腎」を坎水という卦で表現し、
黄帝内経では「夫精者、身之本也。故冬蔵於精、春不病温」と記しています。 

解釈すると精気は身体にとって最も必要なもので樹木の根のような役割です。
腎に精気が蓄えられる冬の時期にしっかり貯めないと
抵抗力のある強い体は作られません。

土中にしっかり根を張り、養分を蓄えた樹木が大きく育つのと同様に
体の抵抗力がある強い体を維持することができます。

しっかりと土の中に根を張っていれば
少々の事で抜けたり、
枯れることはありません。
 

季節が変わり春になると自然界の陰陽のバランスは変化を始めます。
冬に比べて春は陽気が上昇する季節であり、夏は陽気が盛んでいる季節です。

自然界に従い身体も同じような現象になります。
 
ところが、春と夏に体の陽気が上昇し、
盛んになり過ぎないようにする条件が一つあります。

それは冬の時期に精気をしっかり蓄えることです。
そうすれば、春以降の陽気が強くなり上昇する傾向に転じても
木の根は抜けたり、枯れたりせず春と夏の強い陽気が体に入っても、
「温病」が発生しません。
 

今回のインフルエンザは春に発生し、
夏の時期に感染が広がり春や夏の外熱が体に侵入し、
体内で盛んでいる陽気が衝突しあうことで高熱が生じていることからも
「暑邪」によるものと理解できます。
  

発病しやすい方々の共通点として
腎精不足、陽気が余っていることがあります。
従って、夏に発生する人が多いと考えられます。 

いずれにしても黄帝内経に記されているように養生が大切と感じました。
中でも補精は、インフルエンザだけでなく諸病の発生を防ぎ、
丈夫で聡明な身体のために必要です。

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陰陽学説とインフルエンザ

今回のインフルエンザの発症率が高いといわれている方々は、
20代以下の青少年、妊婦の方と報道されていました。 

中医学の陰陽学説からこの現象を考えてみたいと思います。
20代以下の青少年は成長段階であることから陽気が非常に多く、
陽気が盛んでいることから
陰気が不足し、
暑がりで冷たいものを好んで食します。

成長期のため陰陽のバランスを体が整える成熟できておらず
このような体内環境が発病率を高める結果になります。
妊婦の場合ですが胎児の成長が早いことは皆さんよくご存じですよね。
胎児がいることは、お腹に陽気の集りを抱え込んでいるのと同じです。
妊娠中に非常に体が熱い感じを経験した方もいると思いますが、
これは陽気の集りである胎児のためです。
中医学では妊娠中の体質を「産前に一握りの火炎」として喩えています。 

このように陽気が強くなる状態では陰陽のバランスが崩れやすく
外からの暑瘟の影響を受け、急な発熱、熱がどんどん深く入り
更に営血に入ると、脳症の状態に陥ります。

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インフルエンザと弁証論治

中医学では同じ病気でも体質が異なれば治療方法が異なります。

インフルエンザでも当然同様に考えます。

今回のインフルエンザは熱邪が非常に強く、湿邪も入っていますので

「逆伝心包」の可能性が高いと考えています。

治療には高度の弁証論治が必要です。
 

昨日のブログでは、ごく一般的な中医学治療方法を紹介ましたが、

病気は衛表の状態か、気の病態か、営血の状態か、
湿と熱との割合がどのぐらいか、
体の気血がどの程度で弱いか、
気と津液が大丈夫なのかなどなどを
正確に分析した上で
処方しなければなりません。
 

漢方薬の選択と使用量は信頼できる薬局で相談が必要です。

ご紹介を希望される方はお知らせください

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新型インフルエンザと漢方薬

「新型インフルエンザが本格的な流行になった」とニュースが伝えていました。

今現在、限られた情報から新型インフルエンザの対応を

中医学の立場で考えようと思います。
 

発症が比較的子供に多く、症状の特徴は精神的な障害・高熱・痙攣が
見られ
ウイルスが神経に作用するのではと一部で報道されていました。 

この特徴から陽熱の邪気が盛んでおり入裏し易いこと、営血を侵害しやすいこと

心神の混乱と肝風内動の状態になり易いと考えられます。
 

予防には、銀翹散(1/2)+かっ香正気散(1/3)+西洋人参(或は麦門冬湯)

治療に役立てるには銀翹散(満量)+白虎加人参湯(満量)
 

ご参考程度ですので、必ず弁証論治の原則に従ってください。

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