張景岳先生の教え


張景岳先生が≪類経図翼≫で「学医不学易、必謂医学無難。・・・・
抑孰知目視者有所不見、
耳聴者有所不聞、終不の免一曲之陋」と、
書かれています。
 

この意味は、医学を勉強して易学を勉強しなければ、
必ずと言ってよいほど「医学は簡単だよ」というのです。
恐れ多い発言ですね。

 
しかし、誰もが「目と耳」に問題がなくても
見えずに気付かないことがあれば、
聞けずに気付かないことがあります。

このことは自分の習慣、知識の不足、
経験の乏しさにより過ちを犯すことがあることを伝えています。 

例えば、「ため息」の症状に対して
多くの場合で
肝鬱として考えますが、気虚にもこの症状があります。
 

もし気虚の患者に逍遙散を使用したら
気虚の病態がますます酷くなると考えられます。

 
臨床では複雑な病証が数えきれないほど多くあると思います。

張景岳先生が、「自己満足はだめだぞ!じっくり勉強しなさい。」と、
弟子たちに叱咤激励しているのだと私は理解しました。

About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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