臨床講座「痿証」

823日の臨床講座では「痿証」の講義をする予定です。

痿症は、難しい病証で臨床では判断しにくい病気です。

「痿証」は長期間で進行することが多く病気の判断が正確にできないまま

漢方薬を選んでいることがあり誤った治療方法を選択してしまいます。

 
痿証は筋肉の萎縮、無力などを主な症状とする病証で

ALS
病などの病気に似ている病証です。

ALS
病は西洋医学では脊髄前角運動ニューロンに発生した病気として

認識されているそうです。
 

講義では、
痿証の発展プロセスを検討し、清熱という治療で注意すべきこと、

補気補腎にも注意すべきこと、漢方製剤の組み合わせについて

色々な考え方を皆さんに伝えようと考えています。

筋肉の萎縮への治療は補気だけではなく、
中医学の治療方法にはまだまだあります。

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仁義

日本人が好む言葉に「仁義」がありますね。
今年の大河ドラマでも義を掲げているのを見ました。 

黄帝内経より更に歴史を溯った時代に考えられた<易経>をご存じでしょうか?

易経は中医学の原点でもあり、この中で「仁と義」を解釈しています。

仁は陰、義を陽に分類し、陰陽平衡の意義から考えると
仁と義の間のバランスを整えることを重要としています。
 

漢方相談の場合でも仁は患者への医療従事者としての愛情、

義は治療への責任と理解しましょうか。

弁証に必要な分析を終えないうちに世間話をすれば
医療従事者としての
義が問われてしまうかもしれません。
 

我々も仁と義、陰陽のバランスを欠くことの無い様に精進が必要です。

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動態視力

動態視力は深く腎に貯蔵する精気に強く関与しています。

 

ある高校生の話ですが、野球の部活で疲れて、皮膚病に罹ったという。

 

補腎精(胡桃サプリ)と六味丸などを服用することにより、
 皮膚病がよくなり、また打率が上がったそうです。

動態視力は瞬間に動いているものを発見し、
また正確に動い状態を読め正確に対応する能力だと理解しています。

  

中医学では、腎が敏捷性を主ると考えています。
 動態視力を高めるには、科学的トレーニングが重要ですが、
 腎を大切にしなければならないと思います。

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世界中医薬日本版第二号ができた!

皆さんのおかげで、世界中医薬雑誌日本版第二号
 7月
20日に出版ができました。

本当におめでとうございます。


 檀上先生、能見先生を中心としたグループの先生たちが
 色々な困難を乗り越え、協力しあい、見事に完成しました。

 
本当にお疲れ様でした。


 これから皆さんのご意見を取り込んで改善していきたいということで
応援して下さいね。

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夏の救世主「生脈散」

生脈散は非常に有名な中成薬です。
この方剤には三つの特徴があり、人参は補気、麦門冬は清熱、
五味子は気陰を収斂します。

「一補、一清、一斂」といい、臨床では活用されています。
 
日本の夏の特徴は、湿熱が非常に多く気陰を消耗すると共に、湿邪が絡みます。

昨日から台風が接近し湿った風と大雨により、皮膚病が悪化したり、
脾虚の方では皮膚の表面に痒みを感じたり痺れるような痛みが生じます。 

これは湿熱が非常に強い状態を反映する症状で
このような時は、生脈散の働きを効果的にする為に
藿香正気散と併用すると良いでしょう。  

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痺証に血府逐お湯?

リューマチなどの病気を中医学では「痺証」と言います。
中学では、痺証にかかる原因が主に外邪の侵入と経絡の阻滞にありますが、
日本では経絡阻滞があれば瘀血の治療をすると聞きました。

膝の関節が腫れと痛みの相談に来られた患者さん、
まずコンドロイチンを飲んだそうですがそれほど効果がなかったので
中医学の瘀血という考え方で対応してみようと思い
血府逐瘀湯を出してみたが、結局効かなく患者が来なくなったそうです。
この問題について臨床講座の参加者と検討しました。
瘀血が間違いなくあるのに血府逐瘀湯が効かなかったか理由は何か?
瘀血を治療する原則は二つあり、
一つ瘀血の原因、一つは瘀血の病理結果です。 
血府逐瘀湯は疏肝活血の方剤で風寒湿の外邪を治療する力はありません。
瘀血の原因は様々ありますが
外邪によって生じた瘀血の治療にこの方剤は不向きです。 

風寒湿の邪気の侵入によって生じた痺証には
当然、袪邪という治療方が必要になります。

この症例の場合は、血府逐お湯と袪邪の併用が
使用原則として求められます。
血を伴う痺証の特徴をしっかり覚えること
疎経活血湯がより相応しい処方ではないかなどなど検討しました。

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脳に元気をつけるには、肺と腎のバランスが大切。

脳の働きを活発にするには、腎の精気を高めるだけではなく

五臓のバランスを整える事も重要です。 

今回は、補腎の効果を上げるために
 
肺と腎のバランスについて考えてみ
ようと思います。 

五行では肺は腎の母です。
 腎を「精気」のダムに例えるなら、
肺は「雨」としましょう。
 雨が降らなければダムの水は不足し、
 
ダムの水が蒸発しなければ雲の原料も少なくなります。

 
このような関係を金水相生といいます。 
腎を補うためには肺の働きが正常であることが重要です。

 
臨床では腎の精気を効率よく養うために 
補腎+補肺の組み合わせがよいでしょう。
 
陰虚なら麦味地黄丸+胡桃、
 
陽虚なら八味地黄丸補骨脂と胡桃
 
胡桃は補腎と補肺に優れているので
 
胡桃を補腎時に加えることで雲とダムの水を

同時に増やすことが可能になり、 
雲を雨に変え循環するので納気作用が強まります。
 

腎と肺の働きが強まれば、「脳の力」が高まる
と言ってもよいのではないでしょうか。 

「脳の力」が不足すると仕事の効率や思考力が低下します。
 
学生では、学習意欲が低下し集中力がない、
成績が上がらない、
 
高齢者では、記憶力が著しく低下するなど
 
これらは、腎と肺の精気不足が考えられます。
 
また腎と肺の精気不足は、喘息・高血圧・高脂血症・
 頭痛・眩暈などの
慢性病にも繋がります。
  

このような腎精不足に属する
「脳の力」の低下や慢性疾患には腎と肺を補う治療方法が有効です。 
 
胡桃エキス
がたっぷり入った補精源を

八味地黄丸や麦味地黄丸など併用して 「脳の力」が高めましょう!

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臨床講座「痺証」

今日は痺証について検討しました。

中医学の病気を診断する際に病気の概念を理解する必要があります。
「痺証」が発症する部位は関節だけではなく筋肉、骨、筋が含まれます。

また証候を判断する際、
一般に行痺は遊走痛であると
理解している方が多いと思いますが
それだけではないこと、
夜間に痛みが増すのはすぐにお血と判断しない、
着痺の重濁の意味を理解すること・・などなど 

皆さんが頻繁に用いる処方に独活寄生湯と疎経活血湯がありますね。
独活寄生湯が痺証に使う4つのポイントや
疎経活血湯は痛痺に使う?それとも熱痺につかう?
また、「防已」の特徴や使ってはならない場合など
その他「五臓に痺証がみられる」場合の症状の特徴、
判断の基準など内経の内容も含めてご説明しました。

日本は高温多湿で痺証に悩む方が多いので
患者さんのための是非マスターして下さい。 

来月は痺証の纏めと痺証と痿証と比較し、
痿証の特徴、どの臓器をまず守らなければならないか?
病理からの症例を勉強する予定です。 

いつも遠くから、また毎回欠かさず参加して頂き嬉しく思っています。
皆さんの一生懸命な姿は、きっと相談に来られる方を思ってのことでしょう。

臨床症状は複雑で一回の講義ではすべてをご説明できませんが
参考できるようなデータを少しでも多く紹介しながら、
複雑な症状に正確に対応できるよう
私はこれからももっと力を注ぎたいと考えています。 

患者のために頑張りましょう。

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国際中医師試験のために頑張ります

 

 国際中医師試験の集中講座は目的が少なくとも二つあります。

 一つは、今まで勉強した内容を確認し、
 更に深く正確に理解することです。
 内科学の講座では、
80%はこの内容は占めています。

 一つは、理論を勉強すると共に、今まで自分の臨床活動をさらに反省させ、より自分の臨床力を高めることです。
 内科学の講座では、
20%占めています。

 みなさんは遠いところから来る方もいますし、50代の方もいます。
 
みなさんの挑戦を応援するために、私は、一生懸命に謙虚の気持ちで努力していきたいと思います。

 

 一緒に頑張りましょうね。

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瓊玉膏(けいぎょくこう)

瓊玉膏は主に生地黄に蜂蜜を加えた薬で
見た目は真っ黒で「ねっとり」して初めて見た方は
これ「飲むの」と驚かれますが、
「洪氏集験方」で絶賛された薬の一つで、
この方剤は朱丹渓先生の考え方で作られたものです。

日本でもファンの多い補腎薬です。
」は、中国で美しく貴重な事物を表す時に用いられ、
「美しく貴重な玉(ギョク)」=瓊玉膏は、
配合された生薬の特性や体に大切な陰血を補う貴重な働きからも
その効果が窺えるようです。 

填精補精、滋陰潤燥、若返りの効果があり
特に消渇(糖尿病)肺痿によるカラ咳きなどの改善に優れているので
糖尿病で陰液不足のタイプには効果的です。 

肺脾腎の陰液不足では糖尿病が発症し易く
糖尿病の後半期の治療には
生地黄による滋陰と清熱、
蜂蜜による補脾潤沢の力が必要です。 

服用注意点では、一日三回
紹興酒を熱燗にして服用することを勧めています。

日本では、現実的ではないと考える方もいると思いますが、
服用方法をわざわざ記載しているのにはやはり意味があると思います。

その他の注意点は、葱・大蒜・大根・酢と一緒に服用しないとされています。
 

糖尿病の晩期は陰陽両虚が多く、
補陽剤との併用も必要ですからご相談の上、服用して下さい。

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