養神

中医学で最も重視している養生法の一つに「養神」があります。

中国の<養生延命録>では「嗇神」(しょくしん)を提案しています。
「嗇」は「惜しむ」という意味で
「嗇神」の意味には以下の様な事柄が含まれます。
・人の悪口を言わない
・刺激の強い味を口にしない
・人を攻撃せず悪意や策略など考えない

また中国語に「嗇自奉公」という言葉もあります。
「自我を抑え奉公する」
この様な精神であれば余計な策略ごとに「神」を費やすことはなくなります。

人を貶める謀や不平不満によるストレスは
気血の流れを悪くさせます。 
嗇神は欲張りをせず、相手を許し、一歩ひいて謙虚な姿勢でいる。
日々、反省も大切な養生の一つかもしれませんね。

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久聴は精気と心神を損ないます。

明時代の《益齢単》は、黄帝内経の考えを本に

長寿のためにまとめられた書物です。

《益齢単》では「六久」の概念が紹介されています。
1 久視は心血を損なう
2 久臥は肺と気を損なう
3 久立は骨を損なう
4 久行は肝と筋を損なう
5 久聴は精気と心神を損なう
6 久坐は肉と脾を損なう 

今日は「久聴」について紹介します。


中国語で「久」は、時間の長さや過ぎるという意味があり、

久聴は音声を長時間集中して聴き続ける、
聞きながら「音」について分析を行う事が含まれます。

音楽は心を癒す、気分転換に良いとされる一方、
イヤホンを使って大音量の「音」が
直接耳に聞こえるような聴き方は久聴にあたります。

最近、電車の中でよく目にする光景ですが
長期間、このような習慣で「音」を聴き続けると
「精気」と「心神」を消耗するのではないか心配になります。 

精気が傷つけばシミ・しわ・白髪・疲れがとれない・
頻尿
精力低下・更年期障害など老化現象が早まり、
重い病気の発生に繋がりかねません。

また「神」が揺らぎ居場所がなくなると
不眠症や精神的な安定に欠け、些細な事で怒りっぽくなります。 

本来、心の癒しになる音楽も聞き方次第で
身体に圧力を加える結果を招きます。

養生の意味でも「過ぎたるは及ばざるがごとし」、
久聴による精気と心神を損なわないようほどほどにしましょう。

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補腎と長寿のおはなし

歴代の皇帝には、様々な逸話が残されていますが、
今回は、多彩な才能の持ち主で
しかも子だくさんで長寿で知られている
清朝、康煕時代の皇帝「康煕」が長らく服用していた処方を
ご紹介しましょう。
 

皇帝「康煕」に仕えていた王ちょくの年齢は80歳。
康煕時代を支える大臣という要職につき
元気に仕事をつづけています。

皇帝は元気で仕事を続ける王ちょくに
元気の秘訣を尋ねたところ
友人の陳さんが飲んでいる萃仙丸(すいせんがん)の
お陰と答えました。

陳さんは80歳の時に子供を作り、
その時の年齢は96歳だったそうです。
その話を聞いた皇帝は早速、
萃仙丸(すいせんがん)を飲み始めたそうです。
もちろん皇帝、康煕は様々な養生法を試していたでしょうが、
才能豊かで長寿、しかも激務を支えた一つに
「補腎力」を増す配合の萃仙丸(すいせんがん)は
間違いなく貢献したことでしょう。
 
萃仙丸の配合は以下の通りです。
胡桃、補骨脂、人参、続断、沙苑蒺藜、菟絲子、
覆盆子、
何首烏、金桜子、竜骨、茯苓。
人参と胡桃・補骨脂の配合で
補肺腎、納気、補脳の力が非常に強まります。

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5月24日臨床講座「頭痛と眩暈」

524日の臨床講座では頭痛と眩暈の講義を行いました。

講義内容について簡単にご紹介します。
○内・外因の弁証で「頭痛と眩暈」の違いは何か?

○日本で販売されている半夏白朮天麻湯の要点は何か?

○天麻釣藤飲の構成と意味、また代用方法は?

○通竅活血湯の構成と意味。
 
 通竅活血湯では今回の講義を通じて改めて考えました。

 一般に「血」が生じているのに活血剤が有効でない場合があり、
 
 なぜ効果が得られないのか疑問がありました。
 
 5種類の活血剤を作った王清任先生の血に対する考え方を
 
 勉強することで自分の中で活血剤に対する整理ができました。

 なかでも血府逐湯の使い方と飲み方、

 理論を理解し、臨床でどのように判断をするか・・・。

 これからの講義の中で少しずつ、紹介できたらと思います。

○補精と補気を併用する意味は?

 などなど・・改めて私自身が勉強になりました。

 
新たに参加して頂いた方、遠方からお越しの方、
そして毎回欠かさず参加して下さる方が
中医学レベルを高める目標を持って参加されていることを強く感じます。

皆さんの中医学に対する情熱に答えられるよう
私はこれからも努力をしていきたいと考えています。 

来月は、628日、耳鳴の講義を行う予定です。

http://www.tenran.biz/lecture.html
ご参加をお待ちしています。

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臨床講座の報告

426日の臨床講座では「便秘」の講義を行いました。


 便秘と診断するために必要な症状のポイントや便秘の証型である血虚、気虚、
腎陽虚の治療がうまくできない場合について集中的に検討をしました。

 この中では、特に麻子仁丸、潤腸湯・潤腸丸の違い、使用原則と使用方法を説明し、冷秘の代表方剤とした済川煎についてその温潤、上下調和、濁陰排泄という配合意味から、補精源を使っての代用方法を紹介し、
含まれている胡桃・補骨脂と胡桃と補骨脂の配合意味、李時珍の考えを詳しく説明しました。李時珍は胡桃
+補骨脂の組み合わせについての記載を多く残しています。

 
 講義の最後は、症例検討について宿題を出しました。

 冷秘の症例という宿題を出して、問診のシミュレーションをして、来月の出席の際に皆さんと一緒に意見交換する予定です。

便秘の相談は、複雑で単純に急下薬や緩下薬で対応しがちですが、
慢性病の改善が上手くできないときには排便などの問題を見逃すケースもあります。

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131.09年度の臨床講座はいよいよ開始10


 誤診の可能性を紹介しましょう
弁証論治を行い、効き目が良くない・かえって悪くなる場合、誤診の可能性が極めて高い。
誤診の可能性は病名の診断、証候の診断、代表方剤の選択、加減の中に潜んでいると考えられます。 
誤診の可能性の練習は以下のように 
病証の変化の過程を早くつかむ問診方法の練習
 
患者への質問目的をハッキリする問診方法の練習
 
症状の特徴の裏に何か潜んでいるかを掘り出す問診方法の練習
 
間違っている問診仕方を気がつくための問診方法の練習
 
過去の治療経緯を調べて分析方法の練習
 
この練習の中で、国際中医師と国際主治医の試験問題の説明を兼ねながら、更に参加者の弁証論治の能力アップために手伝いしたいです。
  色々な方面から誤診の臨床特徴を分析し、弁証論治のミスを早く見つけて、適切な対応ができ臨床効果が挙げるることは、誤診の可能性を検討する目的です。

興味お持ち方
http://www.tenran.biz/schedule.html
見てくださいね。
 

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130.09年度の臨床講座はいよいよ開始9

 

このロールプレーイングの実施方法としては

 参加者全員が自分の意見をいうこと

問診の目的と内容について問診者自身がはっきりしなければならない

なぜこういう風に問診するかを説明します

一つの内容が確認できたら、次に聞くべきものは何か

貴方の問診に無駄があるか

貴方の問診が弁証論治に役立つか

などなど角度から全員参加型で検証しながら、問診訓練の中で弁証論治の目標に辿りつきます。

 

 ロールプレーイングに対した要求は

恥ずかしがらずに全員参加方式

お互いによい問診を参考しあい

今までの悪い問診習慣を捨てて、弁証論治に役立つ問診の腕を磨かせるため

正しいか、間違っているかに関わらない

なるべく問診の最後段階で治療方剤の選択出来るように

 
興味のある方 下のアドレスをどうぞhttp://www.tenran.biz/schedule.html見てくださいね。

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129.09年度の臨床講座はいよいよ開始8

 ロールプレーイングの方式を紹介します

 

問診の原則と方法の習得に手伝いすることは主要な目です。

 

臨床或いは店頭では


患者さんの訴えが主訴なのか、サブ症状なのか、無用な情報なのかをまず判断し、効率よく正確に問診できることは弁証論治に欠かせないことです。

 

 例えば高血圧の場合 
  眩暈か、頭痛か、鬱証か、不眠かなどを診断することにより
  治療方法が全く違うことになるかもしれません。
従って、主訴をまず正確に速く判断しなければならないと思います。

 

 主訴を正確に速く決める為の問診の仕方の訓練が当然必要です。


 
主訴が分かってから
 また病気の性質、病気の部位、病気の程度、病気の変化
 という情報を正確に引き出差無ければならないと思います。
 
 そのための問診訓練も必要です。


興味お持ち方
興味のある方 下のアドレスをどうぞhttp://www.tenran.biz/schedule.html見てくださいね。

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128.09年度の臨床講座はいよいよ開始7

 

治療原則と治療方法について話しましょう

 
治療原則は

病気の病位、基本病理、病理性質、病気の程度などを分析した上に病気治療を考える原則だと理解しています。臨床講座ではこのような形を行います。
例えば
 

 どの治療原則に従うべきか。その理由は何処にありますか。

 決めた治療原則に従い、
 具体的な治療方法を構築する方法は何ですか。なぜですか
?

 

 治法方法


 治療原則の指導の下で、治療原則を具体化にするものとして理解しています。
 例えば扶
正袪邪は原則ですが、具体的に扶正は補血か補気か補精かということは、必ず基本病理、病理性質、病気の程度、病理の変化などに基づき決めるものです。

袪邪といえば、同じような考え方です。

治療原則と治療方法の関係、なぜ、こうしなければならないかを深く理解しなければ、論治が上手くできないかもしれないといわれています。

 興味お持ち方
http://www.tenran.biz/schedule.html
見てくださいね。

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126、銀翹散の力

 銀翹散は辛涼解表剤に属するのです。
辛涼解表とは、辛で風邪を追払い、涼で風熱の熱を冷めることですね。
 製剤の特徴が軽く、発散でき、少し肺気の宣降を調節します。
 風熱侵襲が肺衛を侵襲するときに、良く使われています。
 
銀翹散の使用に気を付けなければならないこと:
 裏熱だけに使用しても効果が余りないということです。
 
風邪に効かない時に使用量をふやせばという考え方が
ミスを生じやすいようです。
 
皮膚病は表証に属さないので、弁証せず皮膚病に
使用して良くないようです。
 ご参考いただければ、嬉しいです。

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