冷え症から暑がりに・・あ~勘違い

知人の女性が出産後、それまでの冷え性から暑がりになったそうです。
30代後半の彼女は、結婚前は酷い冷え性だったのに出産後からは、冷え性はなくなり、逆に暑がりになったそうで、本人は身体の代謝がよくなり元気になったと感じていたそうです。
このような経験をお持ちの方は少なくないと思います。人によってはそれまで汗をかかなかったのに、産後に汗をかくようになって、これもまた元気になった証拠と感じている方もいます。
残念ながら、大きな勘違いです。
暑がりや汗をかくようになったのは元気になったのではなく、老化が早まった前兆かもしれません。

中医学から考えてみると、元々陽虚の体質で陽気が陰気より少ないため冷え性が生じます。しかし出産や授乳によって大量な陰血を傷つけて、陰気が陽気より少なくなると、暑がりの現象が生じます。そのため、この方は元々陽虚なので今は陰虚が陽虚よりひどくなった「陰陽両虚」で、決して元気になった訳ではありません。
陰陽両虚は多くの病気を誘発する原因でも、老化を早める原因でもあります。産後や授乳中は、特に注意が必要です。

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やせすぎの弊害

今朝のNHK「おはよう日本」で、「ミス・ユニバース」の国内大会に出場した女性の中には「やせすぎ」の方が多く、主催者側は「痩せている=美しい」という考えを改めようと取り組みを始めたとレポートされていました。最近では、成長期の子供にもダイエットをさせる母親がいるとも聞いたことがあります。
中医学で「痩せすぎ」は、精気の不足による病証に多くみられます。
精気は両親から先天の精を受けて生命の誕生に役立つ「先天精気」と生命の誕生後、体が必要とする飲食物を摂取することで生命活動の維持に欠かせない「後天精気」があります。
精気不足になると、驚くほど弊害が多くなります。
例えば、不妊症・月経不順の発生率が高くなる・若い女性で痩せているのにも関わらず下腹部が出て猫背になり老人と同じ体型になっている・集中力の低下・しみやシワができやすい・そして年齢よりも老けるなどがみられるようになります。
ダイエットするあまり、大切な精気を失わない様に気を付けてほしいと思います。

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筋トレで軟便が改善した?

50代の友人のことを紹介します。
この方は、脾虚体質で軟便になりやすいので常に漢方薬を服用しています。軟便は漢方薬の内服でよい傾向にありますが、食事に注意を払わないとたちまち軟便になってしまいます。
最近、運動不足もあり、また老化防止のためにも一定の筋トレが必要と感じ、自宅に戻ってから毎日筋トレを始めたそうです。筋トレを始めてから、約1週間ほど経過した頃から、なんと大変形の良い便が出るようになったそうです。(漢方薬も継続して服用しています。)
中医学で考えてみれば、それほど驚くべきことではありません。なぜなら、筋肉は「脾胃」に属するので、適度に筋肉を動かすことで、脾胃の消化と運化機能を助けることにつながるからです。
体質に脾虚があり普段から運動不足で、下痢しやすい・疲れやすい・お腹が張りやすい・脂っぽい食事で下利になりやすいなどなどの症状があれば、適切な漢方薬の服用と、適度な筋トレがおすすめかもしれません。
漢方を学び、健康に役立ちましょう。

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この一冊は国際中医師試験の復習に便利です

国際中医師アカデミーとうぎ先生の【中医学日記】 国際中医師アカデミーとうぎ先生の【中医学日記】

数年前に中国の新華書店で購入した本ですが、中医診断学の復習に便利です。名刺ほどの大きさで日本の単語帳のような感じです。専門用語で記されていますが、中医学の学習者にとってそれほど苦にならないと思います。

夏休みに中国への旅行を計画している方もいらっしゃると思いますので、時間があれば書店を覗いてみてください。お値段は4元(50~60円)でした。

中医学の勉強では、深く理解する内容もあれば、理解しなくてもまず覚えなければならない内容もあります。

この一冊は、中医診断学の復習に役立つと思います。

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一年に一度だけの漢方薬

今日の東京は、ひどく蒸します。
こんな日は、湿邪の影響を受けやすい・・などとブログのテーマを考えていたら、以前、私の講座を聴きに来られた方の話を思い出しました。

ある日、高齢の男性が、ソフトケースに入れられて名刺ほどの大きさのメモを取りだし、この薬が欲しいと言われたそうです。メモを拝見すると「藿香正気散」(かっこうしょうきさん)の配合薬と割合量が記載されていたそうです。7日分を購入しお帰りになったそうですが、それから翌年もまたその翌年も、一年に一度だけ、来局して同じ薬を買い求められるのだそうです。

寡黙な方で特に会話もしないそうですが、ある年に、何故藿香正気散を服用するようになったのか尋ねてみたら、若い頃、病気を患った際に知人の中医師が「あなたは脾胃が弱いから、梅雨の季節にこれを飲みなさい」と言われ、メモに配合を残してくれたそうです。

?香正気散が誰にでも適用するかは別にして、中医学の「未病先防」に合致した養生法だと感じました。漢方薬は長期間服用しなければならないと信じている人も少なくないのですが、必要な薬を必要な時に適切に服用することが最も大切です。

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稽古の後の鼻血は なぜ?

お気に入りブログに登録させて頂いている「の~みん堂本舗」さんのブログ「稽古中の恒例」を読んでいたら、気になったので今日はこのことについて書きます。
ブログには、疲れがたまり、自宅に戻って安心すると鼻血がでるとありました。
http://blog.iatcm.com/at-nomi-tomokazu/entry-11276841885.html

中医学で鼻血は鼻衄(びじく)といい、血証という病証に属します。主な原因としては熱が肺と胃に影響を与えた場合や精神的な要因でいらいらしたり、逆に不安だったりする場合に発生します。


ところが、疲れた後に出血するのは、主に脾気虚の可能性が高いと思いますが、自宅に戻るってほっとした時に鼻血がでるので、脾気虚に肝鬱を伴う可能性があると考えられます。舞台の稽古は、大きな声をだし身体全体で表現するので気血の消耗も多いのだと思います。ひとつの症状でも原因は様々なのです。演技力を高めるために、練習だけではなく体の気血を養うことも不可欠かもしれません。

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ご紹介します!オリエンタルハーブCafe

日本中医薬連合会で国際中医師試験に参加され方が、新たにビジネスを始めましたのでご紹介します。
彼女は、薬剤師として調剤薬局、漢方薬局で経験を積み、中医学の勉強に取り組み2008年に国際中医師試験に合格され、一緒に遼寧中医薬大学にも研修にいきました。

彼女は、病気になってから中医学に頼るのではなくちょっとして体の変化を早く察知して、「ハーブティ」を使って病気をおこす前に身体を調整したいと考えているそうです。
中医学の得意な「未病先防」ですね。
ワークショップという形で、仲良しグループや企業を訪問して、お一人お一人の体を確認し状態にあったお茶の組合せを提案し、実際に試飲もできます。漢方と言えば「まずい」の概念を払拭できるかもしれません。

最近は、ちょっとしたことを相談できる場所が少なくなりましたので、この様な活動は意義があると思いました。是非、中医学の良さを広めて頂き、多くの方にワークショップに参加してほしいと願っています。

オリエンタルハーブCafe

http://orientalherbcafe.com/

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睡眠は健康の根本 「寝た~」

昨日のブログで眠りに悩むお父さんへ「眠り時間計HSL-001」について自分の感想を書きましたが、睡眠は時間だけでなく睡眠の質の良し悪しが不眠の判断基準になります。


道具に頼らず睡眠の質を理解するのに最もよい方法は中医学の弁証論治の際に、「眠れますか?」ではなく、起床時に「寝た~!気持ちよく起きた!」という爽快感があるかないかを確認します。起床時に爽快感があれば、当然不眠とは判断できません。もしまだ眠い、疲れがなかなか取れない、起きられないなどなどがあれば、それは不眠を判断する理由のひとつになります。
睡眠の原因が陰虚か、心脾両虚かなどを鑑別するためにも起床時の感覚は貴重な情報源になりますので、先ず「寝た~!」という状態を確認する必要があります。
国際中医師アカデミーとうぎ先生の【中医学日記】

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眠りに悩むお父さんへ「眠り時間計HSL-001」

産経新聞2012年6月8日13版では、眠り時間計HSL-001を紹介されていました。
厚生労働省の平成22年の統計によりますと、3人に1人は睡眠時間が6時間未満で、寝れない時がある人が半数を超えているそうです。
眠り時間計HSL-001は枕元において、寝具の診断で睡眠の時間を測定する装置で、最近は買い求める人が多く人気上昇中だそうです。
中医学からみると、「睡眠」は陰陽交流、精気再生を行うための大切な時間です。入眠困難・睡眠時間の不足・眠りが浅い・睡眠中に物音などですぐに目が覚めるなど、睡眠の質の低下した状態が長引くと、五臓の虚弱を招くことにつながる恐れがあります。夜になったら心身を休める。当たり前の積み重ねが、病気をおこさない体を作ります。
臨床では、不眠の治療によく帰脾湯、天王補心丹、酸棗仁湯などで治療していますが、実証による不眠症もあることを忘れないで下さい。安易に新薬に頼ることは薦めません。


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満員電車「小さな争い」

毎日の通勤に電車を利用しています。
この電車は、非常に混雑して場合によっては、身動きもできないほどです。
電車内は、いらいらした空気が漂い、些細なことでケンカに発展することもあります。例えば自分の居場所を維持するために譲ることをせず頑張ったり、早く良い場所を確保するために人と争う人などなど・・・。電車内は、小さな「争いの場」で精気を消耗する場所いなっています。公共マナーに敏感な人たちも、原則を忘れさせてしまうほどなのでしょう。
この「小さな争い」によって肝の気の流れが悪くなると、様々な病気をひき起こす原因の一つになります。
会社に着いてからは、本当の競争が待ち受けていますので、電車の中では譲り合いの気持ちをもって過ごすことで、肝気鬱結を招かず本番のビジネスの現場で闘うことができます。

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