自分が50代の半ばにさしかかってきたせいか、最近、50~60代の頃の父や父の友人たちことを思い出します。
現在90歳の父の世代の人たちは、既に亡くなっている人も多く、また認知症を患っている人もかなりいます。けれども一方で、認知症などが全く出ない人もいるのです。
その差はどこにあるのだろう? と考えました。
すると、50~60代の彼らの生き方の違いに気づいたのです。
50代というのは、男の黄金時代かもしれません。
経験や知力、財力はピーク、気力・体力も充実している年代です。
これまでの努力が実を結び、それなりの地位を得たり、子供が有名な学校や職場にいたりと、人と会えばアピールしたいことがいろいろと出てくる年代でもあります。
でも見ていると、そうやって過剰に自慢している人に、亡くなる人や認知症の人が多いように思うことがあります。
これはなぜでしょう?
まず、一見充実して見える50~60代ですが、その体内では実は精気が減ってきていて、身体は衰退しつつあるのです。そこへ「尊敬されたい」「評価されないと悔しい」などという思いをつのらすことは、ズバリ、気滞(キタイ)瘀血(オケツ)と精気の消耗につながり、70代での老化がグンと進む可能性がとても高いです。
湧き上がる虚栄心を満たそうとしたり、「欲求不満」のストレスを抱えていると、気滞を生じさせ、精気がどんどん不足していくので、肝鬱から肝陽上亢(カンヨウジョウコウ)に発展していく可能性を非常に高めます。そしてこの肝陽上亢は、高血圧、脳卒中、認知症になる最大の病因病理の一つと考えられているのです。
頭も体も長く現役でいる秘訣は、50~60代であえて虚栄心を捨て、他人との競争に執着しないことです。
静かに淡々と過ごすことが、精気の消耗を最小限にくいとめ、自分の体を守ることになり、年をとってからの人生が大きく変わるでしょう。
漢方の勉強は「国際中医師アカデミー」