国際中医師アカデミーでは、「治せる力」を身につけて頂くことを学習の目標のひとつに挙げています。
テキストを読み練習問題を解くことで、吸収した内容を更にアウトプットすることで複雑な臨床に対応できるようになって頂きたいと考えています。
アカデミーの問題やその解釈を少しご紹介しますので、興味のある方はチャレンジしてください。
今回は、中医内科学に関する穴埋め問題を紹介します。
設問文の途中に抜けている個所を埋めて下さい。
① 苔薄黄膩・脈濡数は感冒の( )証の症状に属する。
<解答>
濡脈は浮で細くて軟らかく、虚証と湿証の場合に見られる脈象です。
濡脈が数脈と一緒に表れた場合、感冒の暑湿証の特徴に属します。
従って、正解は「暑湿」です。
暑湿証の感冒の治療方剤は新加香薷飲(しんかこうじゅいん)です。
新加香薷飲の配合特徴は辛温解表袪湿の香薷と辛涼解暑解毒の連翹・金銀花を併用している点にあります。
この問題を通じて「苔薄黄膩・脈濡数」は感冒の暑湿証を反映する特徴の一つとして覚えていきましょう。
また日本では新加香薷飲のエキス剤を手に入れることができなませんが、中薬学、方剤学の学習を深めることで他の方剤で代用することが可能になります。