臨床では、テキストに書いてある通りの症状を訴える模範的な方はいません。
こんな方がいらっしゃいました。
四肢に冷えがあり、舌に歯痕、泄瀉、腰痛等の症状があるので、ここまで聞いたところで「陽虚」と判断しようとしたころ、「手のひらが熱いです」とおっしゃいました。
このような相談、結構多くてお店の薬剤師は困るのです。
陰陽両虚?陽虚?陰虚??どれでしょうか。きっと頭の中は「???」で、さぞお困りの事でしょう。
断片的な学習では、このような症状から正しいく判断するのは無理があります。
中医学のプロとしては、先ず実証か虚証かを判断して、もし陰陽両虚なら、陽虚から陰陽両虚になったか或いは陰虚から陰陽両虚になったかを分析しなければ、相応しい処方を提供できません。
また実証なら、その原因を見つけなければなりません。
このような複雑臨床情報を正確に分析して効かせるような漢方処方を出せるような人材を育成して、病気に苦しい患者に貢献したいと考えています。