先日あるテレビ番組で、バレエダンサーの熊川哲也さんが、ご自身のバレエ団(スクール)で指導する意義について、「バレエの素晴らしさと同時に、難しさ・大変さを伝えたい」と語っていました。
それも日本に野球が浸透しているのと同じぐらいの認知度で、と。私はこれを聞いて、なるほど!と、とても共感しました。
日本では、野球がどういうものなのか、どこがすごいのか、多くの人がわかっている。
つまり野球は、通(つう)の人しかわからない特殊なものではなく、もはや宣伝しなくても浸透していて、観戦するファンの目も肥えています。
一方、バレエは今や習い事のトップになるほど人気があり、有名な舞台のチケットは高額にもかかわらず即完売になるほどですが、それでもまだ、日本ではバレエと野球の間には、理解度のアベレージ、文化としての浸透性に大きな差がある、ということです。
いわんや漢方をや!です。バレエの足元にも及びません。
野球チームについて語るように、どれだけの方が「漢方のここが好き、すごいと思う」「あそこの薬局の腕はまあまあだ」といった“贔屓の漢方談義”をしているでしょうか?
私も熊川さんがバレエ理解者(プロだけでない)を増やしたいのと同じく、野球を観戦するのと同等レベルの“漢方を見る目”を是非たくさんの方に持って頂けるといいなと思います。
プロでなければ良し悪しの見極めができないわけではない、というのは野球の世界で一目瞭然です。プロ選手のようには打てないけれど、でも今のスイングがいいか悪いかはわかる、という“見る目”は、たとえプロ選手にならなくても身に付きます。
漢方についても同じです。
漢方薬局を開くわけではなくても、自分や家族のために、“鑑賞できるレベル”、つまり漢方薬や漢方薬局の良し悪しがわかる“目利き”になるために学んでみることもお勧めです。
中医学の基本である陰陽五行学説や臓腑、病因病理の内容について知れば、自分である程度分析できるようになり、漢方薬局での説明にも合点がいきます。
医療関係者の言いなりにならずとも、「この漢方薬剤師なら」と、自分の目で納得して弁証を受けることもできるし、逆に腕の悪い漢方薬局にごまかされずにすむでしょう。
何より、わかると楽しくなるものです。
少なくとも、「漢方薬には副作用が無い」とか、「長く飲まないと効かない」などということはナンセンスだということが、きっとお分かりいただけると思います。
漢方の勉強は「国際中医師アカデミー」