馬雲のお話も最後です。
今回は、私が心を動かされた彼の人となりを紹介します。
杭州出身の馬雲氏は、実は高校時代は劣等生。
ようやく合格した師範学校を卒業後、英語教師を経ての起業という、シリコンバレーの人々とはちょっと違う、異色の経歴の持ち主です。
師範学校を出ても教師を途中で放棄して他の仕事につく人も多い中(下海(シャーハイ)という)、馬雲氏は、IT事業の構想を持ちながらも、師範大卒の義務として3年間は教員をきちんと勤め上げ、きっかり3年後にアリババを立ち上げました。
このように約束を守る、筋を通すというところも立派だなと思います。
特に興味深かったのは、「中国の空気をきれいにしよう!」と発言していること。
中国では一般の人たちの食べ物に汚染問題があったり、水も不安定な環境にあるそうです。
ただエリート階級だけは、安全な「特供(特別提供)」のものを入手できるため、多くの汚染について上層部は改善にそれほど必死でないともいわれています。
「でも空気は?」と馬雲氏は問います。
空気だけは特供を受けられない。「エリートの皆さんだって安全な場所はもうない。だからこれから中国を変えなきゃならない。みんなで一緒に空気をきれいにしましょう!」というスローガンを掲げました。
自分たちさえ儲かっていればそれでいいとは考えない。
中国をいい国にするために、大きな壁があっても信念をもって行動する。
そんな彼の人格にも感銘を受けました。
筋を通し、大局を見通し、夢に対しては不退転の信念。
自分もかくありたいと思わせる馬雲氏は、まさに人生の師です。
漢方の勉強は「国際中医師アカデミー」