運命出会い、知柏地黄丸




前回に引き続き、学生時代の臨床体験についてお話します。

ある日、実際の診療現場での実習がありました。
診療する教授の脇に立ち、説明を聞くわけです。

一人の男性患者が「射精できない」と病状を訴えてきました。

二十歳そこそこの僕は、そんな病気があるのかと内心驚愕しました。

「董くん、記録してください」と言われたので、教授の問診を記録していると、最後に「さて、どのような処方がいいと思う?」と質問されました。

私はまったく見当もつかず、黙っていました。

教授は「知柏地黄丸(ちばくじおうがん)にしましょう。どうかな?」と私に聞いてきました。

この方剤は既に習ったはずでしたが、私は完全に忘れていて、聞いてもそれがどんな薬だったかさえ思い出せず、「いいと思います」と答えるしかありませんでした。

処方箋の教授のサインの横に、立ち会った私もサインをしましたが、確信が持てませんでした。

しかし、ある日その患者さんが嬉しそうに訪ねてきました。

続きは次回お話します。



漢方の勉強は「国際中医師アカデミー」



About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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