国際中医師試験の試験科目である弁証論治対策講座の配信が始まりました。
弁証論治試験は、症例からの情報を分析して、病名と証候の診断を行い、
治療方法と代表処方を書き出す等の作業を時間内に完成させる筆記試験
で治療までのプロセスを明確にするものです。
配点の割合では、「病名診断」がかなりの比重を占め、次いで「証候診断
と「代表方剤名」の順に重要さを占めています。
これらの3つの項目が正しく記載できるかが合格の大きな「鍵」となりま
す。
臨床における弁証論治でも同様に、まず病名診断に誤りがあれば、その後
の治療方法が異なるため50%以上の誤診に繋がります。
また病名が正しく診断できたとしても証候名に誤りがあれば30%以上の
誤診の割合が追加されてしまいます。
つまり、病名と証候の診断は弁証論治の生命線といっても過言ではありま
せん。弁証論治の試験科目は、「臨床力」を示す試験であると考えられま
す。
これら病名と証候名の判断の力と方剤の運用力を、さらに育成するために
診断に必要となる要点を解説した動画の配信を始めました。
動画配信によって、遠方からお越し頂くことなく、また時間の制約もなく
視聴して頂けるようになりました
講義内容は、受験参加を希望されている方以外にも中医内科学の学習に進まれて
いる方にも参考になる内容です。
この講義によって過去に勉強した内容を
復習しながら、中医知識をアウトプットできるようになるよう期待できま
す。
弁証論治は、患者とのコミュニケーションの中で問診に不足はなかったか、
正しく治療できたか、或は治療の途中で問題点がなかったかを知る上でも
重要な「あしあと」を残すことになります。
問診で尋ねる内容には必ず意味があり、ただ闇雲に頭の上から足の先まで
問診するのは、中医臨床では「力」不足です。