「歯の揺れ」の治療は補腎が主になりますが、補腎薬による治療で効果が得られない場合もあります。
何故でしょうか?
原因は、病理分析が不十分であることが考えられます。
歯の揺れは腎虚だけではなく、虚火上昇による歯の揺れも含まれます。この病理結果は腎陰虚が進み、虚熱が上昇する段階に入るものです。
虚火が上昇する場合は歯の揺れ、寝汗、目眩、喉の乾き、疲れが酷く感じ、脈細数、舌尖紅等の症状が現れます。
腎陰虚+虚火上昇の治療は、玉女煎で治療します。
この方剤は日本では販売されていませんので、代用方法として、六味地黄丸+白虎加人参湯で治療します。
腎陰虚と虚火の状態をよく判断して、六味丸と白虎加人参湯の割合を決める事が肝要です。