冷え症2 上熱下寒


一般では冷え症を治療する際、温めればよいと思い込む場合が多々あります。
前回、ご紹介した「上熱下寒」の冷えを治療する場合、温めるだけでは肺心の熱が更に強くなり、咳、胸悶、不眠、口渇などの症状をひき起こしたり、悪化させることもあり、冷えはますます酷くなります。中医学では、上熱を冷まし、下寒を温める代表方剤に「交泰丸」があります。交泰丸の構成生薬は肉桂と黄連で、肉桂と黄連の配合率は10:1です。当然、寒熱の具合により、その配合率を変える必要もあります。「冷え」だからといって安易に八味地黄丸(金匱腎気丸)などを選ばないよう 、しっかり問診の上判断してください。

About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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