4月26日の臨床講座では「便秘」の講義を行いました。
便秘と診断するために必要な症状のポイントや便秘の証型である血虚、気虚、
腎陽虚の治療がうまくできない場合について集中的に検討をしました。
この中では、特に麻子仁丸、潤腸湯・潤腸丸の違い、使用原則と使用方法を説明し、冷秘の代表方剤とした済川煎についてその温潤、上下調和、濁陰排泄という配合意味から、補精源を使っての代用方法を紹介し、
含まれている胡桃・補骨脂と胡桃と補骨脂の配合意味、李時珍の考えを詳しく説明しました。李時珍は胡桃+補骨脂の組み合わせについての記載を多く残しています。
講義の最後は、症例検討について宿題を出しました。
冷秘の症例という宿題を出して、問診のシミュレーションをして、来月の出席の際に皆さんと一緒に意見交換する予定です。
便秘の相談は、複雑で単純に急下薬や緩下薬で対応しがちですが、
慢性病の改善が上手くできないときには排便などの問題を見逃すケースもあります。