冷え症から暑がりに・・あ~勘違い


知人の女性が出産後、それまでの冷え性から暑がりになったそうです。
30代後半の彼女は、結婚前は酷い冷え性だったのに出産後からは、冷え性はなくなり、逆に暑がりになったそうで、本人は身体の代謝がよくなり元気になったと感じていたそうです。
このような経験をお持ちの方は少なくないと思います。人によってはそれまで汗をかかなかったのに、産後に汗をかくようになって、これもまた元気になった証拠と感じている方もいます。
残念ながら、大きな勘違いです。
暑がりや汗をかくようになったのは元気になったのではなく、老化が早まった前兆かもしれません。

中医学から考えてみると、元々陽虚の体質で陽気が陰気より少ないため冷え性が生じます。しかし出産や授乳によって大量な陰血を傷つけて、陰気が陽気より少なくなると、暑がりの現象が生じます。そのため、この方は元々陽虚なので今は陰虚が陽虚よりひどくなった「陰陽両虚」で、決して元気になった訳ではありません。
陰陽両虚は多くの病気を誘発する原因でも、老化を早める原因でもあります。産後や授乳中は、特に注意が必要です。

About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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