安心して漢方薬局に行く方法



前回、1日分の漢方薬は500円~(もちろん病気によります)とお伝えしましたが、
今回は実践編です。

漢方薬局に行ったら、まず自分の症状をきちんと伝えて、どんな薬をどれぐらいの期間使うといいか、そしてその漢方薬代の相場を聞いてみましょう。

心配なら「1日これぐらいの予算で薬を出してほしい」と伝えるのは、まったく問題ありません。

ある薬剤師さんは、急に駆け込んできたお客さんに、「お腹がものすごく痛むのでなんとかしたい。でも手持ちが少ないので、薬を1日分だけお願いできますか」と頼まれて、1日分の漢方薬を出してあげたそうです。

ただ、予算ありき、では、せっかく効く漢方薬があるのに出せないということもあり、結果的に治らないということで自分が損をすることにもなりかねません。

だから、漢方薬局ではコミュニケーションが大事なのです!
漢方のプロが本当ならどのような処方がいいと考えているのか、その上で、予算も含め今どのような対応をしていくことがより良いかを、とことん話し合ってみましょう。

病気を治したいのは、あなたも薬局も同じ気持ちです!
あまり恐れず、相談に行ってみてはいかがでしょう。



漢方の勉強は「国際中医師アカデミー」



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5月1日は国際中医師 模擬試験



5月1日に国際中医師の模擬試験(無料)を開催します。

この模擬試験は、学習レベルの確認、復習、試験へ慣れて頂く事などの目的で実施します。国際中医師試験の翻訳を担当している当校の実績を活かし、おさえておくべき問題を中心に試験内容を構成しています。

7月に国際中医師試験を受ける方は是非ご活用下さい。
→ 模擬試験の詳細はこちらをご覧下さい。



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漢方薬っておいくら万円!



病院で処方された薬でない限り、漢方薬には保険は適用されません。

なかなか体調がすっきりしないから行ってみたい、でも……と二の足を踏んでいる人にとって、漢方薬局の敷居の高さは、予想のつかないその薬代にもあるのではないでしょうか。

一体いくら持っていったら大丈夫なのか、相談して、もし予算オーバーだったらどうしよう…、まるで、「回らない寿司屋」に入るような緊張感があるようです。

続けられないと意味がないんじゃ、ずっと払えるかわからないし…という不安も聞きます。

そのような漢方ビギナーの不安・疑問にお答えしましょう。

当然、症状の程度や其々の薬で差はありますが、漢方薬は1日分で500~700円のものからあります。

これをだいたい1~2週間分出してもらうと3,500~10,000円と考えられます。

もちろん、4~5日分でしたら3,000円ぐらいで済みます。

何日分が適切かは漢方薬局の薬剤師さんがあなたの症状を診て判断してくれます。

1日分500円を高いと思うでしょうか、それとも安いと思うでしょうか。

コーヒー一杯分のお金で、自分の体質と今の病状を一つ一つ丁寧にすべてきちんと診断し、バランスを整えてもらうことを考えると、決して高くはないように思えるのですが……



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2つの大事な鏡



中国で「中医学を学んでいる」と言うと、会う人会う人が皆、さっと腕を突き出し、ベロを出してきて驚いた、と言う生徒さんがいました。

中国では病気を知るのに脈と舌が必要だということは誰でも知っている当たり前のことなのです。

それは、患者さん自身が感じるにおいや表現する言葉、声などは、精神状態に左右されることがありますが、舌と脈は人の気持ちによって変化することはなく、非常に客観的に症状がわかるためです。

この意味で、舌は嘘をつきません。
漢方のプロが患者さんの舌を見れば、病気の性質、病気の部位、病気がどこまで進んでいるかを捉え病状を正確に判断できます。

ですから、もし患者さん自身が症状をうまく表現できなくても心配しなくて大丈夫。

ちなみに舌診にかける時間は、舌の色が変わらない15秒程度です。短時間ですべてを診る力が必要ですから、卓越した診断技術といえます。

一方脈診は、全体を把握するのに少なくとも50秒ぐらいでしょうか。
いずれにしても秒単位での判断です。ちょっとすごいと思いませんか?

中医学では、舌と脈は、今の体の状態をはっきりと映す2つの大事な「鏡」です。
実際、脈診と舌診ができなければ中医学の弁証はできません。

この2つの鏡があれば診断には十分と知っている中国では、患者さんはあえて黙って腕と舌を出し、診断を待つこともあります。

その結果、中医師の診立てが自分の症状と合っていなければ、「この医者はたいしたことないな」と二度と来ません。

中国ではお医者さんが試されてしまう、なんて、ちょっと怖いですね。



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漢方薬局はつらいよ



漢方薬局での診断は、主に問診と舌診になります。

現状では薬剤師は医療行為としてお客様に触れることができないため、2つの鏡(脈診と舌診)のうちの1つの鏡(舌診)を駆使することになります。

漢方のプロは、患者さんの話と目や肌や舌の症状から病気を見極め、ベストと思われる診立てを伝え、漢方薬を処方します。

ところが先日ある漢方薬局で、診断と漢方薬の紹介までしてもらったあるお客さんが、肝心の漢方薬はインターネットで買った、という話を聞き、非常にショックを受けました。

せっかく患者さんを治してあげられるようにと、一生懸命中医学の基礎理論を身につけ、方剤学を学び、弁証力を鍛え、舌診の技術を磨いているのに、また、より丁寧に診断したいと思う薬剤師さんは、脈診も診られるよう鍼灸師の資格も取るような努力をされているというのに、これでは報われません……。

思わず、「きちんと中医学の理論と技術を持つ人は相談料を頂いてもいいのではないか」と感じるほどでした。

ネットに処方通りの漢方薬があるかどうかわかりませんが、運よく手に入ったとして、例のお客さんがその効き目に驚いて、診断してくれた漢方薬局のファンになってくれるのを願うばかりです。



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【中医学はじめてみよう半額キャンペーン】4/20まで



国際中医師アカデミー5周年記念の第2段、基礎から学べる中医臨床総合講座を先着20名の方に【半額】でご提供するキャンペーンをスタートしました!

講座を修了すると国際中医師の受験資格が得られます。基礎から中医学を学びたい方、患者さんを治せる漢方を学びたい方、間違いない漢方処方を学びたい方、薬局で漢方を強化したい方など、どなたでもお申込み頂けます。

ゴールデンウィークを使って学んでみませんか?

半額でのお申込みは4月20日まで。お早目にお申込み下さい。
詳しくはこちらをご覧ください。

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※講座内容は先月お申込みが殺到した「中医臨床 総合課程講座 ビデオ、ライブ付」と同じです。ただ、こちらの講座にはビデオ、ライブ授業は含まれておりません。



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消風散の効果的な使い方



治風剤の一つで、湿疹やアトピー性皮膚炎でよく使われる「消風散(しょうふうさん)」は、メジャーでありながら奥の深い漢方薬です。

文字通り、風邪(フウジャ)を消すわけですが、“消風”ということだけを頭に入れて扱うと、とんだ誤用を招きます。

「消風散」を使うには、風邪(ふうじゃ)が体の中ではなく皮フにあることが大前提で、主に皮フに風熱と風湿がある場合の治療に向いています。

病気が浅いところにあるときに使うものですから、けいれんやリュウマチには使えません。
これらについては、中医学基礎理論の解釈で学ぶことができます。

「消風散」という漢方薬は、寒性、温性、補血の作用を併せもつ構成になっています。

もともと風邪(フウジャ)は化熱しやすいため、寒性の薬(熱をさます)が中心になりますが、温性は発散する力が強いので、風邪をより早く外に追い出すために使われます。
これは漢方の「温寒併用」という配合方法の一つです。

さらに、血液が良い状態になると風邪(フウジャ)は自然に消滅していくので、その観点から「消風散」には補血・活血の生薬も配合されており、とても優れた漢方薬です。

ただし、配合にはバランスがとても重要になります。

アトピーは非常に複雑です。たとえば、患者さんに熱が多い場合、消風散に清熱薬を加味しますし、熱がほとんどない場合は、消風散に温性薬を加味します。血虚がひどい場合には、四物湯(シモツトウ)を加味します。

問題は、熱の多い血虚の特徴を判断できないと正確な加減ができないということです。

「かゆみがある」場合は、風熱、血虚の病理状態を確認してから、効果的に消風散を使いましょう。



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第5回 国際中医師試験を開催します



国際中医師試験は、中国政府の外郭団体「世界中医薬学会連合会(正式名:世界中医薬学会聨合会)が、世界の漢方・中医学従事者を対象に、正しい中医学知識を有する人材であることを証明するための試験として実施しています。

■ 試験日:7月2日(土)、3日(日)の2日間

■ 開催地:日本医科大学 橘桜会館

■ 試験科目:6教科 各90分

  中医基礎理論、中医診断学、中薬学、
  方剤学、中医内科学、弁証論治

■ 合格基準:各教科 60点以上で合計360点以上

上記試験に合格すると、中医学の理論を習得し、その理論を臨床に活かし、病気の部位、性質、及び病気の軽重を判断して適切な治療を施す能力(弁証論治)を有することが証明されます。

また、以下証書が授与されます。

・国際中医師 合格証書
・国際中医師 合格証書(パスポートサイズのもの)
・成績書
・公正証書

受験される皆様、がんばって下さいね!

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春は髪をゆらゆらさせましょう



自然の医学である中医学では、自然と同じように人間の体も春(生)→夏(長)→秋(収)→冬(蔵)と変化していくと考えます。

冬の蔵とは、冬眠でもわかるように、すべての生命体がエネルギーを節約したり蓄えたりしている状態です。そして春はそのエネルギーを発散し、成長していく時期。これが転換期です。
五臓すべてが転換期になりますが、その中でも特に肝の疏泄機能を助けることが大切です。

そのために中国では古くから、「春には縛っていた髪をほぐせ」などと言われました。
リラックスのすすめです。

朝のブラッシングを普段より多めに丁寧にしたり、心静かに散歩したりして、運動したり、ゆったりと気を発散させることが、肝の疏泄作用を応援すると考えられてきました。

陽射しがあってもまだ薄着は控えて、少し汗ばむぐらいの服装がベター。体を締め付けるような窮屈な服も避けた方がいいでしょう。
陽気を発散させる作用のある菊花茶を外で飲むのも、この時期のお勧めです。

この時期に五臓の転換がうまくいかないと、イライラする、眠れない、というような症状が表れますし、夏以降にもいろいろと体調不良を生じやすくなります。
健康な一年を過ごすためにも、春の養生は「ゆらゆら」でいきましょう。




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ドキドキは「肝」次第?



大事なプレゼンや大舞台では、誰でも多少は緊張してドキドキするものです。

人と比べず、自分のできることに集中すればいいとはわかっているものの、その場に臨むと、うまくやりたいと自分に期待してしまったり、自分の能力が急に不安になったりして、せっかく準備したのにいまいちだった……、ということがあるものです。

このとき体にいったい何が起きているのでしょう。

極度の緊張が続くと、一時的に肝の疏泄機能に影響が及んでいると考えられます。

感情の変化によって気の流れも変わり、緊張すると気が滞ります(気の流れが止まる)。
これを中医学では「肝鬱気滞」と言います。

すると

1. 陽気が発散できず津液が漏れるため、冷たい汗が手の平から出てくる

2. 胃腸の気が上昇しなければ、下痢や腹痛、尿漏れに

3. 心臓の気が上昇しないと動悸や不安に

4. さらに上の脳に気が上昇しなければ、瞬間的な判断力、対応能力が低下し、頭が真っ白になる

といった症状が考えられ、肝機能が低下するほどこれらの症状は出やすくなります。

緊張は誰でも多少はあるものですが、あまりに症状が激しい場合は、肝が弱ってないか、漢方のプロに相談してみてはいかがでしょう。




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