ナイシトール(防風通聖散)


今朝の読売新聞

―「医療ルネッサンス」市販薬と付き合う―
「効能効果の過剰な表現」と題した記事が目に留まりました。

読んでみるとナイシトールは防風通聖散であると書いてあります。

この方剤は、実熱の便秘(内実とも言う)を伴い
風邪(表証の一つ)への治療に優れています。

ところが虚弱な体質(中医学では虚証に属する)が
防風通聖散を服用すると副作用が生じる恐れがあります。 

メーカーが示した効能について
批判するつもりはありませんが
「皮下脂肪が多く便秘がちな人の肥満症や高血圧に伴う動悸・肩こり」
とされおり
中医学の解釈ではこのような効能書に「ずれ」があります。

中医学の考えでは、虚証の人が服用すれば
もっと疲れやすく、
頑固な便秘症がますます酷くなり、
風邪を引きやすくなり、
生理不順などなどとなる恐れがあります。
 

伝える側も消費者側も
漢方薬への理解不足では、
このような事例は後を絶たないでしょう。 

そもそも日本では、正しく中医薬が理解されておらず
このようなケースが後に耐えないのでは、と危惧しています。

About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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