前回に引き続き、中国でのお医者さんレベルについてお話します。
今回は「中工」編です。
さて、中工はどのようなレベルでしょうか。
一言でいえば、漢方のプロとして仕事ができるレベルです。
中工になるには三つの条件をクリアしなくてはなりません。
第一条件は、中医学の専門用語や中医学の理論、弁証の思考方法を理解し、正しく使用できること。
弁証では病気の原因、病気の部位、性質、程度などを正確に判断できるレベルです。
第二は、それぞれの漢方薬配合の意味、特徴、どのような体質に合っている薬なのか、効果的に選ぶ能力を身に付けていること。
一般の病気に対して、弁証論治で効果的な漢方薬を出せるレベルです。
第三としては、自分が出した処方、あるいは他店で出た処方が、効いた・あるいは効かないのはなぜかを探る力を持っていること。
中国ではこの「中工」から漢方の専門家として認められます。
国際中医師の試験に合格した時点で、「中工」への第一歩となります。
次回は、最高レベル「上工」についてお話します。