大地震の後、不正出血  加味帰脾湯


 
  大地震の後に 不正出血という方がいます。
  
  中医学では、不正出血のタイプが大体2種あります。
  実証(じっしょうと呼びます)と虚証(きょしょうと呼びます)です。
  実証は、気滞?血(きたいおけつと呼びます)が代表です。すでに掲載しています。対応方法はご参考ください
  今回では、虚証の特徴と対応について一緒に考えて見ましょう。
   病理の特徴は、心脾両虚(しんぴりょうきょと呼びます)の状態です。
             心脾両虚というと、心臓に血液が不足、胃腸(脾という意味)の気が弱いという意味です。
   症状の特徴は、出血が多く、血液の色が淡く、腰と下腹の痛みは我慢できる程度で軽いか或いは感じていない、
             食欲が良くなく、軟便気味、疲れやすい、眠いですが中々寝つきが悪く、寝る途中でよく目が覚めますなど。
             
   治療について、加味帰脾湯(かみきひとうと呼びます)で治療します。
   加味帰脾湯は、三つの特徴があります。
   1、心血を補います。 2、脾気を補います。3、疏肝安神(精神状態を安静すると言う意味合い)
   
   注意点; 不正出血の診断ポイントは虚証と実証の鑑別です。
         実証の方に加味帰脾湯を服用させると、症状が悪化する恐れがあります。
         虚証の方に逍遥散を服用させると、症状が悪化する恐れがあります。
   中医学では、効かない場合に薬が悪いことより、まず、体質と病気の診断が間違う可能性が高い考えています。
      これは、弁証論治の真髄という意味です。
ご参考まで

About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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