大事なプレゼンや大舞台では、誰でも多少は緊張してドキドキするものです。
人と比べず、自分のできることに集中すればいいとはわかっているものの、その場に臨むと、うまくやりたいと自分に期待してしまったり、自分の能力が急に不安になったりして、せっかく準備したのにいまいちだった……、ということがあるものです。
このとき体にいったい何が起きているのでしょう。
極度の緊張が続くと、一時的に肝の疏泄機能に影響が及んでいると考えられます。
感情の変化によって気の流れも変わり、緊張すると気が滞ります(気の流れが止まる)。
これを中医学では「肝鬱気滞」と言います。
すると
1. 陽気が発散できず津液が漏れるため、冷たい汗が手の平から出てくる
2. 胃腸の気が上昇しなければ、下痢や腹痛、尿漏れに
3. 心臓の気が上昇しないと動悸や不安に
4. さらに上の脳に気が上昇しなければ、瞬間的な判断力、対応能力が低下し、頭が真っ白になる
といった症状が考えられ、肝機能が低下するほどこれらの症状は出やすくなります。
緊張は誰でも多少はあるものですが、あまりに症状が激しい場合は、肝が弱ってないか、漢方のプロに相談してみてはいかがでしょう。