朝起きて、「『よく寝た!』という気分があまりない」「なかなか起きられない」「眠くて、いつまでもぼーっとしてしまう」「夢を見ることが多い…」という人は、よい睡眠をとれていない、いわゆる「かくれ不眠症」かもしれません。
「夢を見たから寝てるはず」と思うかもしれませんが、結論からいうと、朝、元気に起きられないのであれば、それは陽気(精気)が上昇していない証拠で、“寝た”(良い睡眠をとれた)とは、言えません。
精気は睡眠中に作られますので、夜よく眠れなければ精気をたくさん作ることができません。
すると朝になっても精気が陽気となって上昇もできず、元気が出ないのです。
逆に、夜にちゃんと眠れるということは、精気をたくさん作れますから、朝すっきりと気持ちよく起きられるわけです。
「朝すっきりしない状態」が困るのは、眠くて仕事の効率があがらないことだけではありません。
この状態が続くと、だんだん精気不足がひどくなっていきます。
そして精気不足の問題は、単に元気が出ないことだけではなく、もっと怖いのはさまざまな病気の根源になることです。
たとえば認知症やそのほかの老化現象も、普通よりも早く出てくるでしょう。
精気は体を動かす原動力です。
睡眠の質が良くないと、病気への抵抗力や自然治癒力が弱まり、生命力までも弱っていくことになるのです。
では質のよい睡眠をとるにはどうしたらいいか。
睡眠薬に頼る? いえいえ、ここは漢方薬の出番です。
漢方薬での治療の原則は、無理やり眠らせるものではなく、かくれ不眠の原因をつかんで治療することです。
そうすることで、夜になり暗くなって体が休む時間になると、自然と眠くなっていくのです。
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