小青竜湯に花粉症を使ったら・・?


大阪の症例検討会では、薬局の方々からいろんな相談を受けます。
先日は、こんな相談でした。
花粉症で、くしゃみが連続してでる・鼻水・四肢の冷えがひどいため、
小青竜湯を勧めたところ、後日、症状がそれほど変わらないばかりか
喉・口、唇が乾いてしまうということでした。
小青竜湯は「風寒」の邪気を受け、体内に伏している「痰飲」が風寒の影響を受けて
様々症状を起こした場合に用います。
残念なことにこの場合は、
「四肢のひどい冷え症」をいう訴えを無視した結果となりました。
冷え症は陽虚の体質を反映する症状です。
麻黄を含む小青竜湯で発散すると、すでに弱くなった陽気がますます弱くなり、
津液を上に運べなくなり喉・口、唇が乾いてしまうのです。
陽虚では、主に脾腎陽虚の病理状態がみられ、また花粉症の方では、
8割以上に脾腎陽虚がみられます。
花粉症の患者には、脾腎の陽気を補いながらの治療が必要です。
小青竜湯の単独投与は、あまりすすめません。
http://tcm.ac/

About 中医学アカデミー

90年に日本へ来日して以来一人でも多くの方へ中医学の正しい知識を身につけて頂きたいという思いで普及活動を行って参りました。 日本中医薬連合会においては多くの国際中医師を輩出してきました。 この日本で優秀な漢方医がたくさん育つことが私の夢であります。 中医学アカデミー http://www.iatcm.com
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