知人が胃がんの手術を受けました。幸いなことに開腹せず腹腔鏡手術でしたので、思いのほか早く退院ができたそうです。退院の前に先生から、「六君子湯(りっくんしとう)」を処方されたそうです。先生の説明によると六君子湯は腸の状態をよく整えるから飲むように言われたそうです。
しかし、手術後の病理特徴は、主に虚実混雑の状態が多く見られます。この場合の虚は、気虚、血虚、
陰虚、陽虚で、実は主に瘀血があります。
六君子湯の効能は「脾胃止嘔」、脾胃気虚で痰湿を兼ねるものに用いる方剤で、痰湿を除去する特徴がありますが、陰虚、血虚には相応しくありません。
知人の状態を確認せず、腸を調えるために六君子湯を飲みなさいというのは、危険な行為です。
処方を出す前に、病因病理の判断をして適切に用いて欲しいと強く願います。
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