8月5日(日曜日)の《産経新聞》に東北大学、片桐教授の研究が紹介されていました。内臓はその恒常性を保つために、内臓同士が情報交換を行っていることが分かったというものです。
この情報の交換は内臓の間だけではなく、脳も参加しています。今まで知らなかった隠れている体のネットワークを研修することにより病気の治療・予防及び健康的な長寿に役立つという可能性に期待が高まったと記事は結んでいました。
中医学には、この様な臓腑間に関する認識は既にあるのです。五臓六腑のバランス、感情及び脳の活動が内臓の効能に影響を与える一方、五臓六腑の効能も脳の活動、感情にも影響も与えると考えています。またひとつの臓に生じた病は、関連する他臓に影響を及ぼすため、病のある臓だけに治療を施す場合と関連する臓を先に治療する方法もあります。これは、弁証論治の土台の一つであり、中医臨床の最も重要な理論です。
西洋医学の分野でこのような理論が解明されることを期待したいと思いました。
5千年の年月の経験では、多くの臨床データーが蓄積されて、それらは今も臨床に貢献しています。中医学のデーターを活かす必須条件は、中医学の理論を正確に深く理解することです。
中医学を学ぼう!健康で行きましょう。