瓊玉膏は主に生地黄に蜂蜜を加えた薬で
見た目は真っ黒で「ねっとり」して初めて見た方は
これ「飲むの」と驚かれますが、
「洪氏集験方」で絶賛された薬の一つで、
この方剤は朱丹渓先生の考え方で作られたものです。
日本でもファンの多い補腎薬です。
「瓊」は、中国で美しく貴重な事物を表す時に用いられ、
「美しく貴重な玉(ギョク)」=瓊玉膏は、
配合された生薬の特性や体に大切な陰血を補う貴重な働きからも
その効果が窺えるようです。
填精補精、滋陰潤燥、若返りの効果があり
特に消渇(糖尿病)肺痿によるカラ咳きなどの改善に優れているので
糖尿病で陰液不足のタイプには効果的です。
肺脾腎の陰液不足では糖尿病が発症し易く
糖尿病の後半期の治療には
生地黄による滋陰と清熱、蜂蜜による補脾潤沢の力が必要です。
服用注意点では、一日三回紹興酒を熱燗にして服用することを勧めています。
日本では、現実的ではないと考える方もいると思いますが、
服用方法をわざわざ記載しているのにはやはり意味があると思います。
その他の注意点は、葱・大蒜・大根・酢と一緒に服用しないとされています。
糖尿病の晩期は陰陽両虚が多く、
補陽剤との併用も必要ですからご相談の上、服用して下さい。
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