頭痛の診断要点で先ず診断しなければならないのは、「外感」と「内傷」ですが、
外感と内傷の鑑別によって同時に「虚」と「実」の区別がはっきりさせられます。
この手順を無視して、目的を持たずにあれこれ問診をしても分析に必要な情報をしっかり得られたかどうかは疑問になります。
外感頭痛を除く実証の頭痛は、主に肝火上炎や瘀血が関係し、虚証では、気虚、陰虚が関係します。
例えば頭痛が非常に強く、痛みがなかなか止まないのは実証の特徴です。
肝火上炎では怒りっぽい、口中が苦い、興奮しやすい、感情的な影響で頭痛が激しくなります。
瘀血による頭痛は、夜間に頭痛が強くなる、舌に瘀斑がある等の特徴があります。
虚証の頭痛は、疲れた時に頭痛が生じますが、それほど痛みが酷くならいのが特徴です。
気虚の頭痛は、疲れが顕著で、呼吸が荒っぽい、何もしないのに冷たい汗が良く出る等の特徴があります。
陰虚の頭痛は、火照り、寝汗、夜に体調が崩れやすい等の特徴があります。
そして頭痛の発痛部位によって痛みや治療も異なります。
患者を目の前にして頭痛の治療薬を選択する場合、自分自身の頭の中で、以上の概念と知識を持ちながら問診に生かすことが、効果的な治療に結びつきます。
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